自分史作りに興味はあっても、「何から書けばいいのか分からない」と手が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。
人生を振り返る作業は、テーマが広く思い出も膨大なため、最初の一歩でつまずいてしまいがちです。
そこで役立つのが“質問リスト”です。
このリストの質問に答えていくだけで、記憶が自然と呼び起こされ、書くべきことが形になっていきます。
今回は、「自分史制作のプロが実際に活用している30の質問:書き出しに困らないヒント集」をご紹介します。
◆ 自分史作成の基本
30の質問に答える前に、3つのポイントをお伝えします。
1.全部答えなくてもいい
質問はあくまでも制作のきっかけに過ぎません。
重要なのはあなた自身の記憶や感情です。気になるものだけ選んで回答しても構いません。
2.完璧を目指さない
最初から文章にしようとする必要はありません。
完璧にを目指してしまうと、途中で手が止まってしまいがちなので、「メモ書き」程度の気軽さで進めることがおすすめです。
3.写真や日記を使う
視覚的な記録を見返すと、忘れていた記憶を思い出すことができます。
この3つを意識するだけで、自分史づくりのハードルは一気に下がります。
◆ 自分史に載せたい30の質問
質問は6項目に分かれて構成されています。
幼少期・家族に関する質問(1~6)
- 生まれた場所や家族構成は?
- 子どもの頃に好きだった遊びやよく見ていた番組は?
- 家族との思い出の行事や旅行は?
- 幼少期の家でのルールや習慣は?
- 子どもの頃の夢は何だった?
- 親や祖父母から言われて印象に残っている言葉は?
幼少期は一人の人として、価値観の土台になる部分です。細かな記憶でも書いておくおくことで、人生の物語に深みが生まれます。
学校・学生時代の質問(7〜12)
- 友達や先生との出会いで印象深かったことは?
- 得意だった科目、苦手だった科目は?
- 部活動や学校行事の記憶は?
- 学生時代に夢中になったものは?
- 恥ずかしかった失敗や、忘れられない成功体験は?
- 学生時代に学んだ人生の教訓は?
学生時代はエピソードが豊富で、読み手の共感も得やすい項目です。できるだけ書いておくことをおすすめします。
社会人・キャリアに関する質問(13〜18)
- 初めて就いた仕事はどんな内容だった?
- 社会に出て最初に感じたギャップは?
- 忘れられない上司や同僚は?
- 挫折した経験と、それからの変化は?
- キャリアの転機になった出来事は?
- 仕事を通して培った価値観は?
働く中での“葛藤や成長”は、自分史の読みどころになる部分です。あなた自身が「これならば残しても嫌じゃない(恥ずかしくない)」ことを書くことで、自分史に深みが増します。
人生の節目・深い気づきに関する質問(19〜24)
- 人生で最も印象に残った出来事は?
- 自分を大きく変えた出会いは?
- 失敗や喪失から学んだ大切なことは?
- 「これだけは大切にしてきた」という価値観は?
- 大きな決断をしたときの背景は?
- 心から感謝している人は誰?その理由は?
節目の振り返りは、自分の核を見つめ直す重要な作業です。焦らずに進めていきましょう。
趣味・ライフスタイルに関する質問(25〜28)
- 長く続いている趣味は?
- 休日の過ごし方でこだわっていることは?
- 心が落ち着く場所や時間は?
- 家族や周囲の人に「あなたらしい」と言われる部分は?
ここはその人らしさ、オリジナリティが出るパートなのでぜひ盛り込みたいところです。
自分史全体のまとめに関する質問(29〜30)
- 数年後の自分や家族に伝えたいメッセージは?
- 最後に、人生を一言で表すならどんな言葉になる?
まとめの質問は、自分史の締めくくりになる項目です。誰のために自分史制作を考えたのか、目的を明確にすることで質問に答えやすくなります。
◆ まとめ:質問に答えるだけで物語が動き出す
30の質問は、あなたの人生を整理するために設けられた“思い出の扉”です。
全ての質問に対し、しっかりと書く必要はありません。気になる質問を一つだけ選んで書き始めても、それは立派な自分史のスタート。
質問をきっかけに、あなたの物語が少しずつ形にしていってください。
「自分史を綴りたい」「大切な人への贈り物として残したい」―― その想いを大切に、一冊の物語に。
お気軽にお問い合わせください。